『リサとクル』(かごしま環境未来館アニメーション 2007)



 かごしま環境未来館内・3面ディスプレイに流れる映像の中で、息抜きにあたるショートアニメーションを作成させていただきました
 キャラクターは、当方が個人的に展開しているもの(通り名「サムワン」)を気に入っていただいたので、そのラインにそったものをデザインさせていただきました 
 向かって左の黄色が「リサ」、頭の双葉はソーラーエネルギーを吸収できる・ハタから見るとのんびりや・再生利用が得意/右の紫色が「クル」、化石燃料が大好物・ハタから見るとちょっと暴力的・あまり先の事を考えてない


 サンプル動画です(音量注意/圧縮率高いです)※Quick Timeプラグインが必要です 
 リサとクル、それぞれ正反対の性質だけど、その実表裏一体なキャラクターであると言う事を象徴的に表しているオープニングです
 上映される3面モニターは、四角い部屋の壁に「コの字」型に配置されているもので、横に伸ばすとおよそ9:1のサイズになります(ほぼ、最後のカットの比率です)


 リサとクル、両者の生活態度を対比したアニメーションです(再生速度はおよそ1.5倍になっています)
 リサは、食料は必要な分だけとり、有機物は堆肥とし、畑を耕し種をまき、木も利用する分だけ伐採します 対してクルは食物はとれるだけとり、余ったものは放置し、木材資源もあるだけ伐採してしまうため、干ばつ、洪水が起き、大変な目にあってしまいます
 背景は、中央を起点にずっと端までスクロールし、すみっこのほうまでアニメーションしています


 ゴミの分別をゲーム仕立てにしたアニメーションです
 不思議な機械に囲まれた空間に置かれた2人、空からなにかモノが振ってきます よく見るとそれに対応したマークのかごが用意されています リサは意図を汲み取り、それぞれのマークに合ったものをかごに入れます クルは知ってかしらずか、とにかくかごに量を詰め込みます いっぱいになったかごは「リサイクル鳥」が運んでくれ、謎の機械が処理してくれますが、ちゃんと分別されていないものは運んでくれません 気付いたときには…という話です
 この参考ムービーで、いっぱいに引いた画面よりももう少し、左右に広い画面となっており、端の方でも、リサイクル鳥や機械が何かしら動いています


 分別ゲームのコンテです
 話のおおよそのネタは制作会社様が用意し(この場合は、分別をゲーム仕立てに行い、ちゃんと分別しない方は負けてしまう、というようなもの)、それらを当方がマンガ調にアレンジして行きました


 その他、ボツになったコンテです
 こちらも元ネタは制作会社様のもので、リサ博士とクル博士が、自分のゴミ処理器性能自慢をする、というものです リサ博士のものは、ちょっとづつしか処理できないものの、ゴミを新たなものに変換して再利用するタイプ、対してクル博士のものは、処理速度は高速ですが、とにかく燃やす、粉砕するというもの
 見た目はおもしろく出来そうだったのですが、だいぶ説明的な描写が必要/3画面であることを活用しにくいなどの理由でボツとなりました


 ほかに、リサとクルがリサイクル光線を使って部屋掃除をする巻/リサとクルが世界旅行をする巻 がありました
 こちらは、世界旅行での、2人が自動車に変形するシークエンスです リサは太陽光発電の車で、ゆっくり観光しますが、クルは地下のエネルギー(ガソリン)を大量に消費して、とにかく猛スピードで走り回る、という内容です


 「リサとクルが世界旅行をする巻」の、ざっくりコンテです
 ここには表していませんが、シーンに応じて、3方に大小様々なウィンドウが開き、リサ、クルの状況が表示されるような工夫を施しました


 初期のキャラクター案です
 リサは小柄で、力はないが堅実家/クルは大柄で、石炭や石油が大好き、力持ちだががさつで、いつも黒い煙をはいている、という設定でした
 しかし、「どちらのキャラクター(性質)も、実は根っこは同じで、ふとしたきっかけからどちらにもなりうる」という考えから、シルエットは同じで、頭の突起と色だけ異なるという、決定項に変更になりました


 決定校初期段階です ほぼ決定校と同じものになりました
 顔の突起は「鼻のようでも、口のようでもある」という、どうとでもとれるものにしたのですが、その辺りがイマイチ不評で、現在のような感じに多少押さえられました
 下のものは変身パターン案や、まるで姿を変えてしまってはいかがか、という案などです

 主にアドビ社「FLASH」動作を作成し、書き出したものを「AFTER EFFECT」組んでいます
 ほか、背景はコレル社「PAINTER」で作成しています 納品データ形式はMPG、連番画像など用途に応じて対応いたします
  また、全てのBGMも当方が作成しました ちょっと昔のゲームミュージック風、ということで、ちょうど良い案配にできたと思います